2018年06月13日

■「草莽の民」(その1)

■「草莽」とは
 今回の第3回きやま創作劇のタイトル「草莽の民」にみる「草莽(そうもう)」とは、どういう意味を持つ言葉なのでしょうか?

 字義をたどると、草深い様という意を持ちます。

■「草莽の民」(その1)
■「草莽の民」(その1)

 この言葉を最初に記録に残したのは、紀元前3世紀から4世紀に中国戦国時代(日本では弥生時代早期から弥生時代前期)に生きた儒学者である孟子と伝えられています。
 孟子の言を記した『孟子』に、孟子の弟子である萬章が師に問うた言に対する応えに出てきます。

「孟子曰、在國曰市井之臣、在野曰草莽之臣、皆謂庶人、庶人不傳質爲臣、不敢見於諸侯、禮也、(国都にいて仕えない者を、市井の臣という。田舎(在野)にいて仕えない者を、草莽の臣という。これらは皆庶人(しょじん。無位無官の者)ともいう。庶人は伝質(でんち。仕官したいときに朝廷に出す付け届け)を贈って家臣とならない限りあえて諸侯に会見しない。これは礼なのだ。)」と。

 孟子が説く「草莽之臣」とは国に仕えず在野にあって国のことを思い行動する人のことを指しているのだと言っています。「臣」と言っていますので、権力に仕える者という意味で臣下、臣民という意を含んでいます。



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Posted by 基山の歴史と文化を語り継ぐ会  at 22:02 │Comments(0)参画事業

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