2023年06月01日

■いつも通る橋

 大興善寺のつつじ祭りの季節、バス停留所から徒歩で大興善寺へ向かう時、橋を二つ渡ります。一つは、バス停留所横の現代的な橋、もう一つは・・・・。
 現代的な橋を渡り、右折してすぐのところに「庚申尊天」碑が建っていますが、その横に石製の橋があることを御存知でしょうか。

■いつも通る橋
●石橋【つつじ祭りの頃】

 橋の表面をアスファルトで覆われているため、普通の橋のように見えますが、橋の親柱に彫られた文字を見ると「大正元年」と見え、大正元年(1912)に架けられた石橋であることが分かります。この橋のことは、昭和5年(1930)に発行された『大興善寺誌』に「村雲橋」と記載され、その名称を知ることができます。

■いつも通る橋
●「大正元年」銘があります。

 架橋されて既に100年以上の年月を経過し、今も初夏のつつじ祭り、秋の紅葉の季節の大興善寺へお越しになる皆さまを渡し続けています。

■いつも通る橋
●「村雲橋」

 この橋、気にしてみれば、深い歴史があることが分かります。
 実は、平成27年度からはじまった基山町文化遺産ガイドボランティア養成講座の受講生のお一人が、ここまでの歴史を調べてくださいました。この調査成果が、文化遺産マップのみならず、基山町の『歴史的風致維持向上計画』を策定する上で、とても重要な素材となっています。
 受講生の皆さまの旺盛な「知的好奇心」に感謝するとともに、共に多くの学びを得させていただきました。

 この文化遺産ガイドボランティアを養成する講座が、基山町教育委員会が事務局となって再び開講されます。
 他の自治体の養成講座はいづ知らず、基山町文化遺産ガイドボランティア養成講座に終わりはありません。それは受講生の皆さんの旺盛な「知的好奇心」の源が枯渇しない限り、「気になるモノ」「未来に伝えたいモノ」を調べ、「自己陶酔」に陥らないよう受講生みんなで確認・検証し合い、確からしさを高め、更新し続ける講座だからです。

■いつも通る橋
●文化遺産ガイドボランティア講座の様子

 周辺自治体が行っている文化遺産ガイドとは一味も二味も違う、ここ基山でしか知ることも、見ることもできない基山の個性を調べ、訪れる方々にガイドしてみませんか。

 令和5年6月1日基山町の広報「きやま」11頁に掲載されています。
 本来であれば年齢を問わず募集したいところでしょうが、開講時間の関係で18歳以上とされていますので、お許しください。

 たくさんの「知的好奇心」!
 お待ちいたします。



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Posted by 基山の歴史と文化を語り継ぐ会  at 20:59 │Comments(0)基山の文化遺産

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