2019年06月17日

■創作劇『こころつないで』を、ふか~く楽しむために

■創作劇『こころつないで』を、ふか~く楽しむために(その3)

 そして、もう一つの時代が、「現代」です。
 現代を生きる小学生が飛鳥時代へタイムスリップする物語ですが、現代社会の問題も同時に描いています。学力重視社会、いじめ、偏食、男女差別(性差別)、戦争など、私たちを同時代的に取り巻く問題も劇中の随所にちりばめられています。これら社会問題を、小学生たちがタイムスリップし体感していく過程で、自らの歩む道を見つけていきます。暗闇の中であらわれる不思議な少年が、「君たちがこれから、どう生きていきたいかを見つけ出すこと」、そして「見つけるためにここに来たんだ。」と言い放ちます。「やさしく『見守る』」「危ない・危ないを叫ぶ」「転ぶ前に杖をついてやる」おとな・大人・オトナ。教えられることが、守られることが当たり前になってしまった子どもらに、「自分で考えるんだ!」と。

■創作劇『こころつないで』を、ふか~く楽しむために
●「見つけるために、ここに来たんだ!」【第4回公演】

 奇しくも、今年の東京大学の入学式で上野千鶴子先生が新入生にむけた祝辞に送られた言葉に表現されています。社会は厳しいところだと。それに立ち向かうための「知」を生み出す「知」を磨き身に付ける場が大学なのだと言われました。自らで考え、自らで身を守り、そして自らで切り拓いていく力を育てていく場が学校であり、社会であるはずだった。そのことを、脚本制作者である福永真理子さんは、「現代」社会を取り入れ、単に歴史物語にしなかった理由があるのです。

■創作劇『こころつないで』を、ふか~く楽しむために
●台本読み合わせの様子【第3回公演】

 これから、創作劇『こころつないで』を深く知っていただくために、いくつかの項目を深く見ていきましょう。
 ・・・・・・・・・・・・・【つづく】



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Posted by 基山の歴史と文化を語り継ぐ会  at 16:18 │Comments(0)基山の文化遺産

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