2019年05月01日

■新元号「令和」に寄せて

 今日から、新元号「令和」が始まりました。
 万葉集にある「梅花の宴」の序に記された文言から選ばれたことは、みなさんよく知るところです。天平2年(730)正月13日に大宰帥大伴旅人邸で開かれた宴席を舞台に、その時の情景を言葉として詠まれた歌の序文です。この序文の作者は記されておらず、序文冒頭に「天平二年正月十三日に、師の老の宅に萃まりて、宴会を申く。」と記されていることから、筑前国司であった山上憶良ではないかと考えられています。

■新元号「令和」に寄せて
■新元号「令和」に寄せて
■梅の花咲く政庁跡

 この宴席に座し、梅花の宴に寄せた歌に
「梅の花今盛りなり思ふどち挿頭にしてな今盛りなり」と、梅花の盛りのように宴席に参集した人々も今が盛りだと歌った歌があります。筑後守葛井大夫が歌ったとされ、宴席の一幕を盛り立てた歌として知られています。
 正式には、筑後国の国司葛井連大成で、朝鮮の百済系の渡来人とされ、大宰府の一国である筑後国を統括する役目を担っていました。この、葛井連大成は、大伴旅人が都へ戻ることが寂しいと、その思いを歌った歌「今よりは城の山道は不楽しけむわが通はむと思ひしものを」を歌った、その人です。ここに出てくる「城の山道」が、我が町基山の宝である特別史跡基肄城跡の中を通ったであろう道とされています。
 万葉集筑紫歌壇が寄せた多くの歌が、『万葉集』にはおさめられています。我が町基山もその舞台として記されていることを知り、『万葉集』の原風景を観る・感じることができる「贅沢」な場所であることを体感してください。

■新元号「令和」に寄せて
■大宰府政庁と基肄城
(手前右:大宰府政庁跡、左上方:特別史跡基肄城跡)

 今日、午前、新天皇即位の儀式が催行されます。「大宰府」が正式には「おおみこともちのつかさ」、天皇の詔を大宰府管内の国々に伝える府であることも、思い出しておいてください。「天皇」といえば、歴史上の人、親世代の方という印象がありましたが、新天皇の御歳には、同世代観を感じます。

 「令和」の新しき世の中が始まります。

 どんな世の中になるのでしょうか。過去は過ぎ去った時ですが、未来は私たちの手に託されています。よき世の中になるよう、みなで進んで行きましょう。

※個人的には、昭和から平成へ移り行く時は「吉野ヶ里フィーバー」の渦中に、そして平成から令和へ移るこの時は「令和」フィーバーの渦中にいることが不思議な縁を感じています。両方とも、担う役柄が「駐車場係」とは、なんとも成長していません。



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Posted by 基山の歴史と文化を語り継ぐ会  at 07:59 │Comments(0)基山の文化遺産関連する文化遺産

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