2024年03月10日

■荒穂神社石造鳥居の調査

 昨日、3月9日午後1時より、秋の大祭・御神幸祭で知られる荒穂神社にて、江戸時代に寄進された石造鳥居の銘文調査を会員諸氏ならびに基肄かたろう会、文化遺産ガイドボランティアの総勢10名を超える皆さまで行いました。

■荒穂神社石造鳥居の調査
■石造鳥居拓本採取の様子

 調査にあたり、石造物ならびにお墓の研究で知られる大阪大谷大学教授の狭川真一先生をお迎えし、石造鳥居銘文の拓本の採り方や、午後5時からは、取得した拓本にある銘文からの読み解きについてのご指導、さらに中世から現代にかけてのお墓のあり方についての講話を行っていただいています。

■荒穂神社石造鳥居の調査
■左が狭川真一先生

 狭川先生の講話に、御遺体は「捨てる」ものという観念が当たり前だった中世の葬送観や、今の葬送儀礼の簡略化、意識の大きな変容など様々な視点からのお墓・墓地の見方についての講話に、聴講された皆さんも一様に驚きの声があがっていました。

■荒穂神社石造鳥居の調査
■夕刻からの御講話の様子

 ご指導いただいた狭川先生からも、笑顔で「こんなにたくさんの人たちと拓本を採るのは久しぶり。」という嬉しいお言葉をいただき、楽しいひと時となりました。

 今回の銘文調査の成果は、作業風景ならびに拓本記録とともに基山町立図書館郷土資料コーナーにて展示させていただきます。お楽しみに。

■荒穂神社石造鳥居の調査 ■採取された鳥居銘文の拓本

 奈良から大変お忙しい中、お越しいただいた狭川先生、ありがとうございました。

 また、少々肌寒い午後でしたが、銘文調査に参画していただきました皆様、お疲れ様でした。そしてありがとうございました。

追記
 昨日の午前中に特別史跡基肄城跡を訪れていただき、基肄かたろう会にてガイドし親交を深めた史跡首羅山遺跡で知られる久山町の「久山町歴史文化勉強会」の皆さまの飛び入り参加もあり、鳥居銘文調査の様子や基山(きざん)の守り神である荒穂神社を熱心に見学して帰られました。

■荒穂神社石造鳥居の調査
■久山町の皆さまをお見送り

 久山町の皆さま、ありがとうございました。
 まだまだたくさんの文化遺産がわが町基山にはあります。
 新たな発見・知識を蓄え展示や解説いたしますので、またのお越しをお待ちいたします。



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Posted by 基山の歴史と文化を語り継ぐ会  at 15:47 │Comments(0)基山の文化遺産活動・報告日記

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