2023年06月24日

■特別史跡指定70周年(その6)

 このようにみてくると、佐賀県内の特別史跡に共通しているキーワードは「人々をまとめる」という語が浮かんできます。

 農耕の進展に伴って各地で形成された集落をまとめ、環濠をもつ大集落をつくり上げた吉野ケ里遺跡。
■特別史跡指定70周年(その6)
【吉野ヶ里遺跡の墳丘墓(発掘調査の様子)】
『環濠集落 吉野ヶ里遺跡 概報』より抽出

 地域を超えて北は蝦夷の支配下であった東北との境界としての多賀城(現 宮城県多賀城市)から、南は薩摩(現 鹿児島県薩摩川内市)までが大和政権の領域と考えられ、これら広域で多様な価値観の人々を統制する国家機構の一装置として築造された基肄城跡。
■特別史跡指定70周年(その6)
【基肄城跡】

 そして、秀吉の個人的な野望を成し遂げるためでありながら、各地で群雄割拠していた大名たちを取りまとめ、朝鮮へ出兵した拠点としての名護屋城跡。
■特別史跡指定70周年(その6)
【名護屋城跡】『名護屋城跡並陣跡保存活用計画』より抽出

 旧石器時代から現代までの日本の歴史の中で、人々をまとめた歴史の証として、佐賀県にある3つの特別史跡は指定され保護されているといえます。



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Posted by 基山の歴史と文化を語り継ぐ会  at 15:30 │Comments(0)基山の文化遺産関連する文化遺産

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