2023年09月10日

■特別史跡基肄城跡整備へむけて

 9月8日(金)、基山町教育委員会が進めている『特別史跡基肄城跡整備基本設計』策定にむけて、今後の基肄城跡整備への課題を現地で確認する取組が行われました。

■特別史跡基肄城跡整備へむけて 検討の様子

 基肄城跡がある基山(きざん)を舞台に活動を行っている6つの民間団体にお声がけがなされ、8日は当会ならびに町内の文化遺産ガイドを担ってくださっている「基肄かたろう会」の方々を中心に、基肄城跡が持つ課題について現地を一日かけて巡り、課題を出し合いました。

 散策者むけの道標サインや文化財説明サインの不足、休憩のための椅子の不足、登山者による散策路の乱造・盗掘、散策路を塞ぐ樹木や眺望点を阻害する樹木の繁茂、急斜面を利用した危険な散策路、史跡地の無許可な私的使用など様々な課題が見えてきています。

■特別史跡基肄城跡整備へむけて ■特別史跡基肄城跡整備へむけて
■特別史跡基肄城跡整備へむけて ■特別史跡基肄城跡整備へむけて
■特別史跡基肄城跡整備へむけて ■特別史跡基肄城跡整備へむけて

 様々な課題がありますが、全てをひと時で解決することは困難です。
 そのためには、整備基本設計を行政だけで策定し、行政だけで担うのではなく、関係する町民みなで特別史跡基肄城跡の価値を遺しつつ、望ましい姿とは何かを考え、一つひとつ町民の手で監理された史跡地であることを取り戻すことが、乱れた特別史跡基肄城跡から整った特別史跡基肄城跡へと生まれ変わる一歩だと思います。

 今月13日に第2回目が行われます。「整備」は、散策路や各種サイン整備だけが「整備」ではありません。基肄城跡は「自然」豊かな山の中に存在します。樹木、草、昆虫、動物様々な自然物と共存しています。これらを含めて、どのように「整備」し「手入れ」をしていくのが望ましいことかを考え実践方法までを検討するのが『整備基本設計』です。

 基山(きざん)の歴史を考え伝える団体だけではつくることは十分ではありません。樹木や草花、昆虫や動物を考える団体も加わり、互いの団体の活動を尊重しつつ、特別史跡基肄城跡を保存するとともに自然との共生を行える整備設計にしていくことが、これからの「整備」のあり方だと思います。



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Posted by 基山の歴史と文化を語り継ぐ会  at 11:10 │Comments(0)参画事業基山の文化遺産活動・報告日記

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